平成19年2月10日(土)月刊 毎月1回10日発行 第134号 (3)政 治行 政・社 会文化・連載連 載連 載経 営Products & MaterialInformationBooks&Journals特 集nico新創刊●月刊誌:毎月10日発刊 ●サイズ:A4判変型●1部定価:2,520円(本体2,400円) ●年間購読料:定価30,240円(本体2,00円)今月のニュース今月のニュース正当な評価を! たとえば模の場合 昭和30年代初め、原価主義にもとづいて設定された点数表ができたが、その後の改正のたびに原価主義から乖離していった。その陰で永年にわたり、低点数で放置されたままの項目も多数ある。たとえば模の場合、かつては「複雑なもの90点」もあったが、50点の評価がいまだに据え置かれたままである。そのうえ、上下の全顎印象を行って模型を作製し、咬合状態を確認し(必要があれば咬合器に装着)、「歯列および咬合状態、歯肉縁上の歯冠・歯根の状態(中略)詳細な検査結果を診療録に記載する」とされ、さらに昨年の改正では保存期間を3年とし、正面観、左右側面観、上下歯列の咬合面観を写真撮影した場合には保存期間を3か月にするとされた。模の原価主義にもとづく点数設定とは、印象材などの材料料と建物や人件費などの按分経費および歯科医師の技術料としての練和から診断、カルテ記載に至るまでのタイムスタディにもとづく報酬などの合計額であろう。 しかし、1歯のインレー窩洞を小さなトレーで単純印象し、咬合採得した場合でさえ30点+14点=44点なのである。これさえ不条理な点数と考えられているのに、模の50点のどこに材料料、経費、技術料が評価されているのであろうか。また、5枚の写真撮影の費用はどこに評価されているのであろうか。か初診がなくなったにもかかわらず、昨年の改正以来、模を作製しないまたは作製しても算定しない医療機関が続出している。模が真に有意義であり、活用すべきものであるならば、当然それに見合う点数の設定を行うか、また財源的に無理であるならば、その義務を点数に応じたものにとどめるかを判断すべきであろう。(お茶の水保険診療研究会:Y・S)し、政界や歯科関係団体から多数の来賓も招かれるなど新年を祝うにふさわしい盛会となっていた。表彰者は以下の通り。 平成19年功労表彰者:城 守隆氏(株式会社城楠歯科商会)、平成19年会長表彰者:関村正夫氏(株式会社セキムラ)、福澤健次氏(タカラベルモント株式会社)、石塚昌宏(株式会社イシズカ)、橋本 隆氏(サンメディカル株式会社)、村松寛昭氏(日本歯科材料工業協同組合)、森村繁雄氏(株式会社エイコー)、堀 茂氏(株式会社茂久田商会)、塚本耕二氏(株式会社モリタ)、渡辺 通氏(株式会社ヨシダ)、山谷金也氏(株式会社ヨシダ)。 1月10日(水)、ホテルグランドパレス(東京都)にて社団法人日本歯科商工協会(中尾 眞会長)による創立20周年記念並びに新年賀詞交歓会が開催された。 冒頭、中尾会長は挨拶のなかで、「歴代の会長、執行部の皆様のご努力により、今日では世界に誇ることのできる日本デンタルショーならびに歯科商工協会の基盤を築いていただき、20周年を迎えることができたことに感謝している」と述べた。ひきつづき会場では、歴代会長である岩崎 博氏(岩崎歯科器材株式会社)、玉井彰一氏(株式会社玉井歯科商店本店)、木村集亮氏(株式会社モリタ東京製作所)ら3名に感謝状の贈呈が行われた。その後、表彰状授与式が行われ、平成19年功労表彰者ならびに会長表彰者11名を代表し、森村繁雄氏(株式会社エイコー代表取締役社長)に表彰状が授与された。また、表彰者を代表して玉井彰一氏が謝辞を述べた。 なお、表彰式後に別室で行われた賀詞交歓会では多くの歯科関係者が参集新年を迎えて、新たなる思いを筆に 絵山香和信本歯科医師会、日本歯科医学会、日本歯科理工学会、日本歯科商工協会後援)が「歯科器材の開発・改良における諸問題と、これからの対策」をテーマに開催された。 12月7日(木)、東京医科歯科大学(以下、医歯大、鈴木章夫学長)において第2回 東京医科歯科大学 歯科器材・薬品開発センターシンポジウム(医歯大歯科器材・薬品開発センター主催、日承認基準がないために市場に出せない器材などの問題からISO取得が急務との声も聞かれた。また、中尾 眞氏(日本歯科商工協会会長)からは認証期間の問題などから「基準の仮免許的なものはつくれないだろうか」などの意見も出された。ディスカッションの司会を務めた田上氏は「歯科は器材が歯科医療の生命線であると思っている。今後は、組織全体の意識をひとつの方向に向けていくことが必要」と述べた。 冒頭、江藤一洋氏(日本歯科医学会会長)が開会の挨拶として、「歯科医療機器産業を振興し、国際力強化のために歯科界関係者が一体となるためのシンポジウムになれば幸いである」と述べた。 第2回目となった本シンポジウムでは、厚労省より俵木登美子氏(厚労省医薬食品局審査管理課 医療機器審査管理室室長)を招聘し、そのうえで歯科器材・薬品の開発および承認に携わる5名の関係者が発言した。シンポジストは以下のとおり。土屋文人氏(医歯大歯科器材・薬品開発センター副センター長)、田上順次氏(医歯大歯科器材・薬品開発センター長)、山口幸宏氏(日本歯科器械工業協同組合、株式会社吉田製作所)、中里良次氏(日本歯科材料工業協同組合、株式会社ジーシー)、小倉英夫氏(日本歯科理工学会)。 席上、シンポジストからは改正薬事法にともなうコスト増加の問題やJIS規格とISO規格の整合性の問題などについて活発な意見が出された。その後のディスカッションでは、前回開催時のアンケート結果についても触れ、歯科臨床家のための総合学術誌■ 座談会 「若き歯科医師たちが希望をもてる歯科界に-私たちスタディグループにできること」 鈴木真名/船登彰芳/水上哲也/牧草一人◆イラストで語るバイオサイエンス「血清抗体価測定による歯周病診断システム」高柴正悟 ◆Advanced Technique for Severe Case「切開・縫合のテクニックを学ぶ」白石和仁 ◆鑑別診断と治療計画立案の臨床アドバイス「MONTHLY'S THEME:口元の改善」木原敏裕◆OCCLUSION「インプラントの咬合を考える」水上哲也 ◆新・症例PLAY BACK「臼歯部インプラント治療を再考する」船登彰芳□シリーズ:いま,あえて咬合を振り返る「咬合を臨床的にとらえる 臼歯咬合面形態」本多正明ほか □FOCUS-Disinfection & Sterilization「一般臨床家のためのスタンダードプリコーション」中村健太郎日本歯科商工協会創立20周年記念並びに新年賀詞交歓会開催歯科界関係者が多数出席し、新年を祝う第2回 東京医科歯科大学歯科器材・薬品開発センターシンポジウムが開催田上氏「器材が歯科医療の生命線」とコメント歯科機材の問題点について語る田上氏。2月号賀詞交歓会で挨拶する中尾会長。
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