()平成19年8月10日(金)月刊 毎月1回10日発行 第140号政 治文化・連載連 載特 集広 告連 載Products & Material暑中お見舞い・名刺広告経 営Books&Journals()平成19年8月10日(金)月刊 毎月1回10日発行 第140号行 政・社 会今月のニュースいまや予防の概念をベースとした歯科医療が展開される時代。歯科衛生士は歯のメインテナンスや予防処置に必要不可欠な存在となった。今回ご登場いただく土屋和子氏は、臨床のみならず全国各地での講演活動を通し、歯科衛生士業務の普及と発展に貢献しており、歯科衛生士のカリスマ的存在。キャリア30周年を迎えた今、同氏は何を思うのか̶̶。現在に至るまでの経緯と今後の展望について語っていただく。土屋:私がフリーランスを選択した理由は大きく3つあります。1つは24歳の1981年に渡米し、Dr.Raymond.L. Kimに師事したときのことです。その時出会った歯科衛生士は、すでにフリーランスとして歯科医師と対等に仕事をされていたのです。やがて、日本でもそのような時代が到来するかもしれないと思ったことがきっかけですね。帰国後、フリーランスとなりましたが、今振り返ると当時の臨床現場では、まだ周囲の理解を得ることが難しくとても苦労しましたね。 2つ目ですが、やはり女性ですから結婚や出産・子育てを経験したいとの思いがありましたので、仕事と家庭を両立するために、勤務時間を自分で管理できるフリーランスを選択したわけです。その当時はアグネス・チャンさんが仕事場に子どもを連れていくことが話題となり、子育て論が変化しつつある時代でしたので、むしろ励まされましたね。今でも「どのように家庭と仕事を両立したのですか?」など、数多くのご質問をい土つちや屋 和かずこ子フリーランス歯科衛生士プロフィール1977年、兵庫歯科学院卒業。同年、神戸カミムラ歯科医院勤務。1981年、Dr.Raymond.L.Kimに師事。1982年、フリーランス歯科衛生士として多くの臨床を経験。現在、臨床に携わるほか、全国で歯科衛生士のインストラクターとしても活躍し、臨床現場に徹した講演・セミナーを全国各地で行っている。「歯科衛生士の可能性をもっとアピールしていきたい」歯科衛生士業務30周年を迎えたフリーランス歯科衛生士ただきます。今年も全国的に講演を予定させていただいていますので、新しい情報や臨床的なこと以外にもそのようなお話をさせていただけたらと思っています。フリーランスを選択して正解だったかどうかはまだわかりませんが、今となっては「私のやり方で良かったのかな?」と思っています。 3つ目は、私は6歳の誕生日を迎えたつぎの日に父を亡くしました。父の死は「人生は一度きり」「経済力」この2つを教えてくれたと思っています。人生悔いのない毎日を過ごすことと、女性でも経済力を持つことが、生きていくうえでは大事であり必要なこと̶̶。私はフリーランスとなり、がむしゃらに働くことで収入が期待できると考えたわけです。この3つがいつも根底にあるので、今まで続けられたのかもしれません。 最後に今後の抱負ですが、歯科衛生士としての可能性はますます広がると思います。なぜなら、歯科医療においてアシスタントワークからハイジニストワークへ現場の意識も変化してきていますし、今はまだ口腔内の予防的分野に限られているように思いますが、健康の入口である口腔は歯周病と糖尿病の関係のように全身の健康へ寄与していくと思いますので、歯科界の発展だけでなく国民の口腔の健康に貢献できればと思っています。この仕事に出会い、素敵な人たちにいろいろなアドバイスをいただきました。この出会いを大切にしながら、さらに仕事を充実させていきたいと思います。 6月23日(日)、世田谷産業プラザ内「三茶しゃれなぁど」(東京都)にて訴訟を起こして歯科技工士を守る会(脇本征男代表)による記者会見が開催された。 本会は歯科技工物作成の海外依託問題について、「国は実態も把握しておらず、すべて歯科医師の自由裁量へ委ねている。そのため、日本国外の無資格者による歯科技工物が作成・輸入されることにより、国民の公衆衛生を害するおそれや歯科技工士制度の崩壊につながる」として、脇本氏をはじめとする80名の歯科技工士らは、さる6月22日(土)に国を相手取り、総額1億3,600万円の損害賠償請求を起こした。 会場では脇本氏の挨拶後、川上詩朗氏(弁護士)から訴訟に関する経緯が説明された。川上氏は「歯科技工士法は国内での適用となっているため、海外での歯科技工行為が同法の適用になるかが訴訟の争点となるだろう」と述べた。今後の活動については、裁判支援の活動を広げていくことや、この活動を軸に裁判外でも同問題の解決を求める取り組みを強めていくとのこと。 同氏は会見後、本紙のインタビューに対し、「これからの立証活動には具体的な資料も必要となるため、日本歯科技工士会や歯科関係団体に協力をお願いすることになる」と述べ、今後は裁判を行うたびに報告会などを開催し、現状を周知させていく予定とした。 そのほか、会場では森本主税氏(「全国保険医協会『保険で良い歯を』」世話人代表、歯科医師・歯科技工士)が激励の挨拶を述べた。 同日には、「歯科技工の海外依託問題訴訟を支援する会」が発足し、大塚光男氏(東京都)が同代表に就任した。顔今月の訴訟を起こして歯科技工士を守る会賠償請求1億3,600万円を求め、国を提訴会場で挨拶する脇本代表と川上弁護士。 7月12日(木)、日本歯科技工士会館(東京都)にて、来る7月29日(日)に投開票が行われる参院選に出馬する中西茂昭氏(日本歯科技工士会会長)の出陣式が挙行された。 中西氏は「身の引き締まる思いである。歯科技工職43年間の経験をもって、現場の声を国政に届けることにより、業界の厳しい現状が改善されると確信している。残り17日間の選挙戦を戦い抜くために、皆様のお力をお貸しいただきたい」と決意表明を行った。 また、午後には新歯科医師会館にて日本歯科医師連盟(以下、日歯連盟、永山一行会長)による石井みどり氏(日歯連盟参与)の出陣式も挙行された。会場には、鴨下一郎氏(衆議院議員、自民党組織本部団体総局長)も応援に駆けつけ、石井氏にエールを送った。 石井氏は「昨年3月以降、全国を3周し、職域代表の必要性を訴えてきた。歯科界のすべての皆様のため、歯科界の未来のために選挙戦を戦い抜き、勝利を掴み取る」と明日の歯科界を変えるべき選挙であることを強調した。石井氏、中西氏両陣営出陣式を挙行投開票まで残り17日、熱い選挙戦が始まる出陣式で決意表明を行う中西氏(写真右)。出陣式後、街頭演説での模様(写真下)。ガンバローコールを行う模様(写真右)。出陣式後、会館を出発する石井氏(写真下)。
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