2011年2月10日(木) 第182号1〈発行所〉〒113-0033 東京都文京区本郷3丁目2番6号 クイントハウスビルTEL : 03-5842-2270(大代表)新聞クイント編集部 TEL : 03-5842-2280 FAX : 03-5800-7597 E-mail : news-q@quint-j.co.jp〈購読料〉1部210円(税込) ※新聞クイントの速配のご希望を承ります。 年間購読料:2,520円(税込・送料別)QUINT新聞新聞新聞20112毎月1回10日発行第182号平成23年2月10日http://www.quint-j.co.jp/歯科のコミュニケーションサイトクインテッセンス出版の書籍・雑誌は、「歯学書.COM」にてご購入いただけます。歯学書ドットコム モバイル版はこちらのQRコードよりアクセスしてください→ 2010年12月16日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、大久保満男会長)による定例記者会見が開催された。 冒頭の挨拶のなかで大久保会長は、さる11月に成立した改正保険業法について言及した。日歯は、改正保険業法によって、現行の共済事業のまま一般社団法人に移行することは可能になったものの、公益認定を受けるための公益認定基準では、公益目的事業比率が50%以上でなければならない。しかし、日歯の福祉共済・年金事業ではその比率に及ばないため、公益認定を取得するためのハードルは高いとしている。大久保会長は、「日歯は会員の会費で公益事業を行っているため、福祉共済事業を公益性がないと一方的に決められてしまうことはきわめて遺憾」と述べ、公益社団法人を目指す方針に変わりがないことを強調した。 続いて、柳川忠廣常務理事より「多職種連携による口腔ケアのあり方に関する現時点での見解(素案)」が示された。柳川常務理事は、「われわれが行う口腔ケアは歯科治療と一体化したものであるが、広範囲に広がってきた口腔ケアをさらに普及につとめることが大切」と述べた。一般的な口腔ケアとの違いについては、ガイドラインなどが必要となることから日本歯科医学会内に検討会を設置し、来年中に歯科のガイドラインを策定する予定とのこと。 そのほか、柳川常務理事より12月 2日付けで日本歯科医師会災害時対策・警察歯科総合検討会議(浅野紀元委員長)より答申書が出され、あわせて「大規模災害時の歯科医師会行動計画」(製本版)がまとめられたことが報告された。また、稲垣明弘常務理事より、ビスフォスフォネート(BP)系薬剤の使用にともなう顎骨壊死の対応について、投与患者の歯科治療について安全対策などを示したQ&A方式のパンフレットを日本医師会とともに作成したことが報告された(本紙10面参照)。 今月のニュース政 治『日歯広報』(2010年12月15日号)に口腔ケアに関する大久保会長の考えが述べられているので、ご覧いただきたい。口腔ケアのあり方に関する現時点での見解を示す日歯定例会見「真のスタンダード」を知る仲間が増えることを期待したい中居伸行京都府開業、EAOインプラント認定医245 新連載臨床研修歯科医のためのお悩み相談Q&A―事件は現場で起きている!―升谷滋行/私の考えるプロフェッショナル Aki Yoshida/歯科医師のための独立・開業ゼミナール 森川敏行/Lessons for Keeping Your Smileかがみ洋子/世界のデンタルグッズ安孫子貴祐58 好評連載歯科人の安らぎ噛みしめグルメ 川畑正樹/1分間コラム 細矢哲康10 資料ビスホスホネート(BP)系薬剤投与患者への対応 Q&A11 特別企画2010年の歯科界の動きから今後の歯科界の方向性を探る 増田純一/佐藤 尚/山根源之/大田洋二郎810 インフォメーション新製品情報/学会・同窓会情報6 7 Dental Show第34回 中部日本デンタルショー【会期】2月19日(土)、20日(日) 【会場】名古屋市中小企業振興会館 歯科用コーンビームCT(以下CBCT)は、口内法やパノラマX線画像では検出できなかった病変を明示するなど、歯科診療に貢献する画像診断法である。CBCTの普及は、歯科における総合画像診断と、そのための再教育の必要性を認識するきっかけになったことに疑いはない。 しかし、CBCTは口内法やパノラマX線画像に取って代わるものではない。一般臨床歯科医はCBCTから再構成されたパノラマX線画像を見てCBCTだけで良いと判断しないでいただきたい。CBCTは、金属やX線不透過性の高い修復物(根管充填材を含む)からのアーチファクトの影響で診断不能ならびに誤診することがある。また、被曝線量においては口内法、パノラマX線撮影、頭部規格撮影法より増大する。CBCTは適応を総合的に理解し、選択する必要がある。 したがって、初診時のX線検査はCBCTでなく口内法やパノラマX線検査である。パノラマX線検査は、無症状の腫瘍やさまざまな病変を描出する。歯科における総合画像診断の入口は、やはりパノラマ画像であろう。 総合画像診断のためには、病診連携、生涯学習や診断支援は必須である。日本歯科放射線学会が開催する研修会や、昨年設立された日本歯科医用画像診断支援協会など、画像診断の質の向上のために活用してほしい。 きたる5月には広島県で国際学会が開催される。ぜひ参加していただきたい。 (小林 馨)ノーベルアクティブ インターナル( 医療機器承認番号 : 22200BZX00844000 , 22200BZX00932000 , 22200BZX00846000 )
元のページ ../index.html#1