新聞クイント2011年10月(お試し版)
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2011年10月10日(月) 第190号2 今月のニュース資 料 今月のニュース会見では一体改革成案への見解が示された。 8月25日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、大久保満男会長)による定例記者会見が開催された。 冒頭の挨拶の中で大久保会長は、平成24年度診療報酬改定について「今後は総論ではなく各論としてどこに重点を置くかという議論を急ピッチで詰めていきたい」との考えを示した。 柳川忠廣常務理事より、さる7月1日(金)に閣議報告された「社会保障・税一体改革成案」に関する日歯の見解が報告された。本見解の内容は、①受診時定額負担の導入阻止②70~74歳の負担割合軽減の継続③共通番号制度への十分な検討――などが示されている。また、安定財源の確保において注目されている消費税の増税に関しては、歯科医療機関の負担となっている控除対象外消費税(損税)の是正が前提としている。さらに、医療・介護の提供体制については、病院や施設などの要介護者を含めた患者が専門的な口腔ケアや歯科医療を円滑に受けることができる地域医療連携システムの見直しを図る必要性などが示されている。 その他として、東日本大震災における身元確認作業に出動した歯科医師の心のケアに関するプロジェクト案が示された。3月~5月に出動した歯科医師と歯科衛生士を対象に調査したところ、すでにPTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状やうつ症状が見られたことから、電話による相談窓口が10月をめどに開設されるとのこと。 また、堀 憲郎常務理事より、同月24日(水)に開催された中医協総会において議論された、被災地での訪問歯科診療に関する算定要件の緩和や特例加算に関する対応についての報告がなされた。東日本大震災の心のケアに関する電話相談窓口開設へ日歯会見政 治日歯、プラス改定要求へ……日歯、プラス改定要求へ…… 絵 山香和信 絵 山香和信株式会社ヨシダの「顔」山やまなかかずたけ中一剛株式会社ヨシダ 代表取締役社長自分の目で現場・現物・現実を見て、お客様である先生方やディーラーのニーズを吸収したい 歯科医療界の総合商社である株式会社ヨシダにこのたび世代交代の波が訪れた。しかし、5代目社長に就任した山中一剛氏に気負いはない。ヨシダグループの経営理念である「人々の健康と笑顔(Health & Happiness)を創造し続ける」にこだわりをもっていきたいと語る新社長は自分の会社をどのように捉えているのだろうか。山中:父である山中卯一郎(ヨシダグループ代表取締役会長)には、私が幼少の頃から「経営者は社員だけでなく、その家族、仕入先、ディーラー、歯科医療従事者を含めて考えなければならない」と聞かされていましたので、今回私が社長に就任してその意識はあらためて強くなりました。 今回の東日本大震災では、私は震災対策本部長として陣頭指揮をとるなか、歯科医療と私たちの経営理念との深い関わりをあらためて実感することができました。ある被災された歯科医師の先生にポータブルユニットを早い段階でご提供させていただいた際、多くの高齢者が先生の歯科治療を待っている状況を見て、当社の歯科医療機器が国民の健康に貢献していることを再確認できました。また、その一方でグループ社員の結束力はさらに強まったと思っています。物資や復旧のための部材が不足するなか、「モノづくり」が原点であるヨシダグループにとって、茨城と東京にある工場の決断力の速さには安心させられましたし、当社の拠点がある被災3県の社員(仲間)を支えるためにそれ以外の社員がみずからの判断で行動してくれたことは本当に感謝しています。 社員を信頼しているからこそヨシダグループとして105年続いているわけですが、さらに強化していく点もあります。 1つ目は社員教育です。組織力を高めるには社員1人ひとりの個性を生かしながら知識や経験など弱い部分をカバーするような社員教育が必要です。ご承知のとおり、当社の取り扱うユニットをはじめとする大型機器はメンテナンスをともないます。当社は、製品とメンテナンスの両輪があってこ【プロフィール】1997年3月、日本大学生物資源学部卒業。2001年5月、イリノイ工科大学院経営学修士取得。帰国後、2004年8月、株式会社ヨシダ入社。取締役、常務取締役、代表取締役副社長を経て、2011年7月、同社代表取締役社長に就任。現在、吉田精工株式会社取締役および株式会社吉田製作所取締役も務める。そですから、その点はしっかりと社員に伝えていきたいと思います。 2つ目は製品開発力です。先生方が希望する製品をつくることは、私たちメーカーとしては当たり前のことです。歯科医療機器メーカーのフロントランナーであり続けるためには、時代の先を見据えた付加価値のある製品を開発しなければならないと思っています。 今後は、いかにグループの力を結集し、製品やメンテナンスの付加価値を高めることが求められると思いますが、この1年間あせらず自分の目で現場・現物・現実を見て、お客様である先生方やディーラーのニーズを吸収し、新しい市場をつくるための準備に尽くす所存です。 8月26日(金)、厚生労働省は平成22年度「医療費の動向」を発表した。 それによると、平成22年度の医療費は過去最高の36兆6,000億円となり、前年度に比べて1兆3,700億円(3.9%増)増加した。医療費の増加は8年連続となっている。 医科医療費は27兆9,000億円(医療費全体の76.1%)となり、前年度に比べて1兆1,000億円(4.1%増)増加した。歯科医療費は2兆5,900億円(医療費全体の7.1%)となり、前年度に比べて400億円(1.8%増)増加した。平成22年度診療報酬改定で歯科は2.09%の引き上げとなったことが影響していると思われる。なお、歯科医療費の内訳は病院が1,200億円(5.3%増)、診療所が2兆4,700億円(1.6%増)となっている。 また、歯科の1日当たりの医療費は6,300円(1.8%増)、1施設当たりでは病院が7,456万円(6.1%増)、診療所が3,683万円(1.3%増)となっている。 さらに、都道府県別の歯科医療費では、東京が3,118億円(1.7%増)ともっとも高く、大阪2,343億円(3.0%増)、神奈川1,762億円(1.6%増)、愛知1,565億円(3.0%増)、埼玉1,292億円(2.4%増)と続いた。低い県は、鳥取116億円、島根124億円、福井128億円、高知146億円となっている。歯科医療費2兆5,900億円、総額は過去最高の36兆6,000億円平成22年度 医療費の動向

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