新聞クイント2011年10月(お試し版)
3/3

2011年10月10日(月) 第190号3 今月のニュース 9月3日(土)、4日(日)の両日、ベルサール六本木(東京都)において、「第2回 ソニッケアーシンポジウム in 六本木」(株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン、株式会社ヨシダ主催)が開催され、約300名の歯科衛生士が参集した。 1日目には、土屋和子氏(フリーランス)、品田和美氏(黒田歯科医院)、青木 薫氏(クラジ歯科医院)、鈴木朋湖氏(フリーランス)、村上恵子氏(村上歯科医院)による講演が行われ、各演者とも日頃のメインテナンスにおけるソニッケアーの活用事例をわかりやすく示した。 2日目には、Samuel B. Low氏(フロリダ大学名誉教授、元米国歯周病学会会長)による基調講演「バイオフィルムおよび炎症コントロールによる歯周病マネジメント」が行われた。 Low氏は、講演のなかで歯周疾患や全身疾患との関連性など最新知見を紹介するとともに、歯科衛生士に求められる患者さんの口腔内だけでなく全身を診ていく必要性を強調した。 その後、本田貴子氏(インプラントセンター・九州)、田島菜穂子氏(ナグモ歯科赤坂クリニック)、川崎律子氏(フリーランス)、加藤 典氏(スウェーデンデンタルセンター)、安生朝子氏(藤崎歯科医院)による講演がそれぞれ行われた。 なお、別会場に設置されたブースでは、先般フィリップス社からリリースされた音波式電動歯ブラシ「ソニッケアーダイヤモンドクリーン」と電動デンタルフロス「エアーフロス」の展示も行われ、参加した歯科衛生士の関心を集めていた。 8月23日(火)、American College of Prosthodontists(米国補綴学会、以下、ACP)は、2011年の最高学術賞(Clinician/Researcher Award of Distinction)を小川隆広氏(UCLA歯学部教授)に授与することを決定した。小川氏は、きたる11月4日(金)、アリゾナ(米国)で行われる授賞式においてその栄に浴す。 本賞は、臨床家あるいは科学者を問わず、世界の歯科補綴の分野においてもっとも貢献した人物に贈られ、補綴分野ではもっとも権威のある賞の1つとされている。歴代では歯科の歴史に名を残す受賞者がならび、最近ではLyndon Cooper氏(前ACP会長)、Steven Eckert氏(JOMIエディター)などが受賞している。 小川氏は、昨今日本でも話題となっているインプラントの光機能化技術の発明・開発者であり、インパクトファクターにして350を超える120本以上の原著論文に代表される日本を代表する研究者である。同氏は「これまでのインプラント科学、補綴臨床、生体材料、骨生物学に関する学術功績が評価されたものと感謝している。若い先生方は、みずからの可能性を信じ、仲間と共有できる技術、道具、薬、知見、教育・学術行政などを創造してほしい」と受賞の喜びを語るとともに日本の若い歯科医師や研究者にメッセージを送った。 なお小川氏は、国際歯科研究学会(IADR)補綴部会会長、ACPの学術担当などを歴任し、昨年はIADRより権威ある学術科学賞William J. Gies Awardを受賞している。 今月のニュース第2回 ソニッケアーシンポジウムin六本木が盛会約300名の歯科衛生士が参集企 業ひ と小川UCLA歯学部教授、日本人初の米国補綴学会最高学術賞を受賞ACP最高学術賞の受賞が決定した小川氏。元米国歯周病学会会長のSamuel B. Low氏。保険の窓薬剤について(その5)麻酔薬剤3 日本歯科医師会発行の「薬価基準による歯科関係薬剤点数表」にスキャンドネストCt3%が収載されていて、「※但し、本剤の適用は浸麻のみで伝麻はない」と注記されている。「適用」は「適応」の誤植ではないかといった指摘はさておき、添付文書の効能または効果は浸潤麻酔のみの記載であるから、注意書きはそのまま転載しただけであろう。 しかしながら、この記述は多くの人に伝麻時には使用してはいけないと受け取られかねない。はたして本当に使用してはいけないのであろうか。適応の効能または効果は、治験に基づき承認を受けた証しであるから、スキャンドネストCt3%は治験を行っていないか、あるいは治験の結果、効能または効果がないかのいずれかであろう。とはいえ、後者であることはまず考えられない。カードリッジ以外で供給されているものについては、浸麻、伝麻と両方の適応があるにもかかわらず、カートリッジに填入されてしまえば伝麻の効能または効果が消退するなどということは考えられないからである。 さて、従来からの歯科用麻酔剤にはエピネフリンが含まれている。シタネストCtでさえ0.0033mgが含まれている。ところが、スキャンドネストCtにはまったく含まれていない。血管収縮剤を含む薬剤が血管内に誤注入されたことによる心臓血管系への重篤な影響を考慮するならば、伝麻にもっとも使いたい薬剤である。薬剤の適応外使用に関してはいわゆる55年通知があり、日歯がこの通知を支持するならば伝麻使用をあたかも認めないような記述は修正すべきではないだろうか。 (お茶の水保険診療研究会:Y・S) 今月のニュース 8月19日(金)、歯科医師会館において、平成23年度(第17回)日本歯科医師会/デンツプライスチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)日本代表選抜大会が開催された。本大会は、歯科学生みずから研究テーマを設定し、その内容や調査結果を競うもの。歯科界の発展を担う研究者・教育者・開業医の国際的な輩出を目的とし、各国歯科医師会主催および、デンツプライ社後援のもと世界36か国で開催されている。 本年度は全国から21校が参加し、当日午前より審査会場にて各大学を代表する学生が英語によるテーブルクリニックを行った後、審査が行われ、その結果が表彰式にて発表された。 「歯周病予防と治療を目的としたラクトフェリンの応用」をテーマで優勝(基礎部門1位)した髙才 東さん(広島大学歯学部5年生)は「今後の研究の励みになる」と受賞の喜びを語った。 また、ファカルティアドバイザーの髙田 隆氏(広島大学歯学部教授)の代理として出席した犬伏俊博氏(同大学歯学部助教)は、「広島大学歯学部社 会では3年生より臨床コースか研究コースが選択できるが、近年は研究コースを選択する学生が多い。そのため研究活動もたいへん活発となり、それが今回実を結んだのだろう」と述べた。 日本代表となった髙才さんは、きたる10月8日(土)よりラスベガス(米国)で開催されるアメリカ歯科医師会(ADA)年次大会に参加し、世界各国の代表とともに発表を行う予定である。広島大学の髙才 東さんが優勝平成23年度SCRP日本代表選抜大会優勝した髙才さん(左から2番目)。

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る