2016年1月10日(日) 第241号3 今月のニュース企 業 今月のニュース学 会 11月15日(日)、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター(東京都)において、第15回日本訪問歯科医学会(守口憲三実行委員長、野坂洋一郎学会長)が「新 訪問歯科診療~認知症・摂食嚥下障害への対応~」をテーマに開催され、多数の歯科医療従事者が参集した。 開会後、メイン会場では柿木保明氏(九州歯科大学副学長)の座長のもと、シンポジウム1「認知症と訪問歯科診療」が行われ、高田淳子氏(厚生労働省医政局歯科保健課歯科口腔保健専門官)、髙瀬義昌氏(医師・たかせクリニック理事長)、福井智子氏(杉並区歯科保健医療センター診療医長)がそれぞれ登壇。高田氏は、訪問歯科診療のさらなる周知や認知症への歯科の介入研究の必要性について述べた。髙瀬氏は、軽度認知障害(MCI)の定義が曖昧であることや、認知症と老化現象の違いについてわかりやすく解説。また、一次性認知症(治らないもの)と二次性認知症(治るもの)についても言及し、鑑別診断・治療法などを紹介した。福井氏は、日常における訪問歯科診療の症例を供覧しながら認知症の初期、中期、後期に応じた歯科的介入について解説した。 午後は、4名の会員による口演が行われた後、シンポジウム2「訪問歯科における摂食嚥下の評価と訓練」が行われ、須田牧夫氏(日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック院長代理医長)、藤井 航氏(九州歯科大学老年障害者歯科学分野准教授)、菅 武雄氏(鶴見大学歯学部高齢者歯科学講座講師)が登壇。摂食嚥下障害の状態(軽度、中等度、重度)に応じた機能評価やリハビリテーションの取り組みなどを披露した。 なお、別会場では認定訪問歯科コーディネーター講座と認定訪問歯科衛生士講座が同時開催され、出展ブースにも多くの参加者が詰めかけた。シンポジウム2「訪問歯科における摂食嚥下の評価と訓練」の様子。「新 訪問歯科診療~認知症・摂食嚥下障害への対応~」をテーマに第15回日本訪問歯科医学会特別講演1を聴講する参加者。 今月のニュース学 会 11月21日(土)、22日(日)の両日、日本歯科大学生命歯学部(東京都)において、第8回日本総合歯科学会総会・学術大会(岡田智雄大会長、樋口勝規理事長)が「総合歯科からはじまるリレーションシップ」のテーマのもと開催され、235名が参集した。 会期中には、本学会のホームページや学会ロゴマークの紹介をはじめ、学会初となる認定総合歯科医37名、指導医22名、認定研修施設14施設が発表された。 2日間にわたり会場では、平木典子氏(総合的心理療法研究所)による特別講演1「歯科医療関係者のためのアサーション」、住友雅人氏(日本歯科医学会会長)による特別講演2「日本歯科医学会分科会への加入のすすめ」が行われたほか、小川哲次氏(日本総合歯科学会前理事長)による教育講演「日本総合歯科学会のビジョン―学会に期待するものと期待されるもの―」が行われた。 22日(日)には、大会テーマに基づいたシンポジウムが開催され、前沢政次氏(日本プライマリ・ケア連合学会名誉理事長)による「総合診療医と総合歯科医の連携」、原 龍馬氏(全国在宅療養支援歯科診療所連絡会会長)による「在宅歯科医療と総合歯科との関わり」、小林慶太氏(日本歯科医師会常務理事)による「日本歯科医師会の考える総合歯科」が行われ、好評を博した。また、ランチョンセミナーでは秋山仁志氏(日本歯科大学総合診療科教授)による「超高齢社会と歯科臨床実習用シミュレーションシステムSIMROIDR®」が行われた。 本大会は行動科学的な視点からまとめられた研究発表が多く、若手発表では、最優秀賞に中井健人氏(昭和大学)、優秀賞として他に4名が表彰された。 専門医制度の基盤となる総合歯科医を考えるための学会を目指して活動する本会に注目が集まる。「総合歯科からはじまるリレーションシップ」をテーマに第8回日本総合歯科学会総会・学術大会オープニングスピーチを行う嶋田 敦氏。 12月10日(木)、東京ステーションホテル(東京都)において、ストローマン・ジャパン株式会社(東京都、嶋田 敦代表取締役社長)による「Straumann® Roxolid® インプラント」新製品発表会が開催され、多数の歯科医療関係者が参集した。本発表会では、厚生労働省の薬事承認を得て2016年1月5日(火)より販売開始される「Straumann® Roxolid® インプラント」の特長や臨床における有用性について、担当者ならびに臨床家から説明がなされた。 「Roxolid® SLActive®インプラント」は、チタンにジルコニウムを配合することで、従来より採用されているグレード4の純チタンに比べて20%以上の強度が示され(ISO14801によるインプラントアバットメントの疲労強度試験)、強度のみならず早期治癒を考慮し開発されたインプラントとなっている。 会場では、嶋田 敦代表取締役社長によるオープニングスピーチの後、矢島安朝氏(東京歯科大学水道橋病院長、口腔インプラント学講座教授)による講演「『Roxolid®』『SLActive®』:Early Healingの科学的背景」、勝山英明氏(神奈川県開業)による講演「『Roxolid®』マテリアル開発とその背景」、飯島俊一氏(千葉県開業)による講演「『Roxolid®』インプラントの臨床的有用性」がそれぞれ行われた。 講演では、「Roxolid®」インプラントの発売によって低侵襲治療が可能になり、治療オプションの拡大などに期待が寄せられる一方で、強度が向上することによるアバットメントならびに上部構造の強度の問題や、さらなる研究結果の集約など、長期予後を実現するための課題も挙げられた。 世界トップシェアを誇るインプラント企業がアピールする新製品が日本市場でどれほど普及するか注目が集まる。「Straumann® Roxolid® インプラント」新製品発表会開催ストローマン・ジャパン株式会社 シロナデンタルシステムズ株式会社(東京都、北本優子代表取締役社長)は、2015年11月30日(月)に本社ショールームをリニューアルオープンした。同ショールームは、診療空間をイメージしやすいようにデザインされている。最新ユニット「SINIUS(シニウス)」「TENEO(テネオ)」「INTEGO(インテゴ)」などや歯科用X線CT装置「ORTHOPHOS XG 3D」「GALILEOS Comfort PLUS」をはじめとする最新機器、世界基準の滅菌器「DAC」シリーズの展示、研修会などで実際に機器を使用できるデモンストレーションのスペースも設けられている。 今回のリニューアルにあたっては、Digital Dentistryを牽引し続け、約30年におよぶ歯科用CAD/CAMシステムのパイオニアとして、とくに歯科技工所からデジタル歯科技工所への新しい歯科技工のあり方を提案すべく、デザイン性だけでなく機能性についても重視。デンタルラボ用向けのCAD/CAMラインアップとしてミリングマシン「inLab MCX5」「inLab MC XL」、スキャナー「inLab X5」、ソフトウェア「inLab Software」、ジルコニア用ファーネス「inFire HTC Speed」が展示されている。 また、浜離宮が一望でき、ゆっくりくつろげるラウンジも用意されている。【問い合わせ先】シロナデンタルシステムズ株式会社TEL:03-5148-7895リニューアルされたショールーム。デジタルラボを提案する製品ラインアップ。 今月のニュース企 業東京本社ショールームをリニューアルオープンシロナデンタルシステムズ株式会社
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