ba医科からスプリント治療の依頼、無呼吸症診断書の確認、病歴確認、コンサルテーション初回CT撮影ソム・ゲージを使用して下顎の最大前方移動距離を確認ソム・ゲージを装着した前方治療位置にてCT撮影、気道分析、顎関節の確認口腔内スキャナーでデジタル印象を採得(もしくは設計模型を送付)必要に応じてアプライアンスの注文図1 気道閉塞の3Dビジュアライズと可視化を実現。13る睡眠時無呼吸症の患者さんを顕在化することが可能になります。 デンツプライシロナ社の「Axeos」をはじめとする歯科用X線CT装置には、閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)治療のために開発された3Dソリューション「SICATエアー」をオプションとして組み込むことができます(図1)。この気道解析ソフトウェアは、上気道の解析を可能にするだけではなく、治療の視覚化および計画も可能にする3Dとして、患者さんの3次元データを組み合わせることで、完全なデジタルワークフローが可能になります。図2 SICATエアーによる閉塞性睡眠時無呼吸症の治療のワークフロー。尾島:矯正治療で歯列不正や咬合高径を改善することで口腔内容積が広くなり、舌の後退や軟口蓋の落ち込みによる気道閉塞を防ぐこともできると思います。 このたび、当院でも導入しました「Axeos」に気道解析ソフトウェア「SICATエアー」も追加しました。山﨑先生も述べていたように気道の狭窄部分は色で強調(可視化)されるので、患者さんにも説明しやすいです。また、患者さん用資料としてさまざまな表示オプションと自動で作成されるので、患者さんへのコンサルテーション用のツールとしても活用したいと思います。そして何より、パノラマ撮影1枚と同じ低被ばく線量で気道解析ができるのは、被ばく線量に敏感な患者さんにとってもうれしいですね。歯科医療について山﨑:私たち歯科は、患者さんがしっかり口から食べることができ、生涯にわたって健康に過ごすことができるようにサポートしています。健康維持のためには、食事だけでなく睡眠の質が大きく影響します。睡眠時無呼吸症群のように早期発見・治療が求められている分野において、医科だけでは対応できない潜在的な患者さんが歯科医院に来院されることは、今後増えることは明らかでしょう。 そのようななかでデンツプライシロナ社の気道解析ソフトウェア「SICATエアー」の貢献は、ますます高まるのではないかと期待しています。口腔内トラブルだけでなく全身の健康につながる“気づき”を患者さんにアピールできますし、それをきっかけとして医科の専門分野に逆に紹介することも可能となるのではないでしょうか。 近年では、歯科においても、すでに患者さんの問診や診査・診断、治療計画、治療、メインテナンスにいたるまで、あらゆるデジタル機器やシステムが使用されています。そのような点において、デンツプライシロナ社は、今回ご紹介したCTの撮影から気道解析、顎関節の確認、口腔内スキャナーによる光学印象採得、オーラルアプライアンス(OA)の製作まで一貫して提供できる製品ラインアップを有しています(図2)。睡眠時無呼吸症群に求められている早期発見・治療を可能にする“可視化”によって、睡眠時無呼吸症治療における歯科のプレゼンスを発揮できるのではないかと確信しています。しかし、歯科医院への歯科用X線CT装置の導入率が約20%といわれているので、さらなる普及が歯科界の課題として挙げられますね。尾島:私が現在行っているアライナー矯正治療においても、デジタルテクノロジーの恩恵を受けていることはいうまでもありませQUINT ORAL INFORMATIONクイント・オーラル・インフォメーション尾島賢治Kenji Ojima東京都開業/日本アライナー矯正歯科研究会会長ん。矯正治療を開始する前に、3Dシミュレーションソフトを使用して歯がどのように動いていくかについて患者さんと治療ゴールを共有することができています。 歯科用X線CT装置については、歯周治療や歯内療法、インプラント治療を手がける先生方は積極的に導入していると思います。しかし、矯正歯科医の多くがセファログラム(頭部X線規格写真)だけでCT撮影を必要としない現状があり、ほとんど導入していないと思います。撮影から解析、診断がスピーディに対応できるための1つとして、矯正歯科分野にも歯科用X線CT装置の必要性をアピールしていくことが求められると思っています。――本日はありがとうございました。歯科用X線CT装置の必要性撮影、解析、診断がスピーディにP RQ3 デジタル技術を活用した
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