臨床力アップ に直結! 話題の研修・セミナー情報!講師が語る127 スタディクラブとしての最重要項目は、会員同士の情報交換による知識、技術のアップのみならず、科学に基づいた歯科インプラント学を情報収集し、まとめて歯科医療界に貢献することである。つまり、臨床医が多いスタディクラブだからこそ、強い結束力で、DC21会員である多くの臨床医の治療結果をまとめることで、EBM:“Evidence-Based Medicine”をつくっていこうと考えている。これはまさに経験豊富な臨床医が多いスタディクラブだからこそ臨床データを収集でき、国民に良質な歯科インプラント治療を還元できることになる。2年ぶりの総会・年次学術大会 さる2021年11月21日(日)、東京・品川シーズンテラスカンファレンスとWeb配信のハイブリッド形式にて、筆者が会長になって初めての2021年デンタルコンセプト21総会・年次学術大会が、「よりよきインプラント治療をめざして―Dr. Dt. Dh. Co Medical Staと共に―」をテーマに開催された。現地には74名、Web配信には88名(計162名)の参加者を迎えて2年ぶりに盛大に開催された。将来的には準会員制の開設予定もあり、歯科技工士、歯科衛生士らの参加者の姿も見受けられた。 注目のシンポジウム「インプラント外科におけるトラブル&リカバリー」では、下尾嘉昭先生(本会理事・東京都開業)、小鹿恭太郎先生(東歯大准教授)、北所弘行先生(本会理事・北海道開業)、田村英俊先生(本会評議員・亀田総合病院)の4名が登壇。臨床で悩むトラブルへの対処法と予防法について、下尾先生の「出血が止まらない」、小鹿先生の「血圧、脈拍などバイタルの異常が生じた」、北所先生の「疼痛が治らない、腫脹・排膿が生じた」、田村先生の「知覚異常を生じた」など、インプラント外科手技にまつわる具体的テーマを詳しく掘り下げるシンポジウムとなり、日々の臨床に直結する内容となった。 また、教育講演では三好先生、志田和浩氏(歯科技工士、PREF・本会評議員)、中村先生の同会の指導的な立場3名が登壇し、インプラント治療のトピックスである、それぞれ「新しいインプラントStraumann BLX®の臨床応用」、「インプラント補綴装置の材質:ジルコニアを考える」、「新しいインプラント治療のソリューション NobelBiocare X-Guide&TiUltra、Xealの臨床応用」をテーマに講演が行われた。 最後に筆者が登壇し、「DC21 Future Direction」と題して会長講演を行い、同会のこれから進むべく目標、方向性を示し、幕を下ろした。DC21の今後の活動 DC21では会員にインプラント治療の知識および技術をベーシックからアドバンス、そしてトピックスまで習得してもらえるように考えている。そのため、インプラント治療の各分野の専門家である理事・評議員28名が会員の皆さんと「よりよきインプラント治療をめざして」症例検討や情報共有を進めていく。 今年度は2022年7月31日に西日本支部会を九州で開催、2022年11月19、20日には東京・品川で総会・年次学術大会を予定している。ぜひ多くの方に会員になっていただき、学術会に参加いただくことでインプラント臨床を上達させ、患者によりよき治療を提供してほしいと願っている。 インプラント治療が成熟し、デジタル化が進むなか、顧問の中村先生が提唱する「インプラント治療の完成形を求めて」、同会の今後の活動に注目してほしい。DC21の講演情報や入会方法は下記HPへhttps://www.dc21.jp
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