デンタルアドクロニクル 2022
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87JAID設立10周年特別企画位にて咀嚼されます。また、臼歯を喪失すると舌は口蓋のニュートラルゾーンから下垂し、下顎前歯の方向に向かいます。このことで、舌の表面は乾き、病気になりやすくもなります。加えて、臼歯を失うことで頬筋が下がり、舌骨も下垂し「ゴックン」と舌骨を挙上して飲み込むことが困難となり、結果、誤嚥性肺炎などにもつながります。 これらのことを理解したうえでインプラント治療を行うことで、サルコペニア(筋肉量が減少して筋力低下や、身体機能の低下)予防につながる歯科治療ができることを、2014年当時にJAIDから書籍という形で発表できたことは光栄でした。鈴木仙一先生、脇田雅文先生らの日常臨床における取り組みが、書籍製作の大きな手助けとなりました。 その後も、『アライナー矯正歯科治療』や『ゼロボーンロスコンセプト』の翻訳、ホワイトニングに関する書籍の製作など、新井聖範先生をはじめとしたJAIDメンバーの献身的な努力が実を結んでいます。翻訳においては、森本太一朗先生を中心としたJAID翻訳部の松成淳一先生、安倍稔隆先生、中島航輝先生、長尾龍典先生、今井 遊先生、新保城一先生方のサポートに本当に感謝しています。 多くの仲間に支えられ、この10年間で10冊近くの書籍を刊行することができたJAIDは、非常に幸運であったと思います。クインテッセンス出版株式会社の佐々木一高会長、北峯康充社長ならびに山形篤史取締役に感謝しております。2019年9月2020年6月2020年7月2021年8月

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