95Quint Dental AD Chronicle 2022栗林:まずは、和田代表が理事のメンバーとの距離を縮めてくれて、そのおかげで理事の輪にすんなり入れたような気がします。また、理事のメンバーは何事にも前向きかつ積極的であり、つねに良い刺激を受けています。 理事になり、まず賛助会員とのパイプ役を担当させていただきました。担当させていただいたなかで見えてきた世界は、大学時代には一度も学ぶことのなかった「企業」との付き合い方でした。賛助会員の担当をしてみて、患者さんにとって「企業」という存在がどれだけ大事であることかがわかりました。今まで、患者利益になるものを生み出す「開発」というのは企業が行うものだと思っていましたが、歯科医師の先生方が臨床のなかで患者さんの意見を聞き、「この製品にはこういう機能があったらいいな」などを聞いて、それを企業に伝えることで、本当の意味で患者さんのためになる開発につながっていくのだと思います。 企業が歯科医師の先生とコミュニケーションをとりたがっていることもわかったので、私は、「どうにか企業と歯科医師をうまくつなげられないかな」とつねに考え、「このような商品があったらいいな」と考えている歯科医師がいれば、企業の方とマッチングできるようパイプ役になるようにしていました。 賛助会員を担当する前の企業のイメージは、料金を支払い、ブース出展するというものでしたが、MID-Gでは、一緒に開発していく意味合いがすごく強いのでやりがいがありました。代表理事となってからの今後4年間の展望和田:栗林先生は、代表理事をこれから4年間務めることになります。その4年間の抱負をお聞かせください。栗林:現在、さまざまな研修会などでデジタルコースが多くみられますが、どこのデジタルコースも専門医向けのようにアドバンスな内容になりつつあり、一部の限られた人にしか受講できないようなコースになっているように感じます。 しかし、デジタルとは日常臨床のなかに必然的にあるものであり、今後、社会全体的に、よりその方向へ進んでいくと思われます。 それをふまえると、一般の歯科医師にとって身近に感じられるデジタルコースが必要不可欠になってくるかと思います。MID-Gデジタルコースはあくまで一般の歯科医師に向けたコースとなっています。第1回はアライナー矯正となっており、研修医の先生や初めてアライナー矯正を手掛ける先生にも最初に学んでおきたい内容が凝縮されています。和田:私も受講し、難しいイメージだった内容がシンプルにまとめられていて驚きました。断片的な知識が1つにまとまり、基礎の基礎ができたという感覚を得ました。そのうえで、各専門医のセミナーを受講することで、アライナー矯正をもっとも効率よく学べると感じることができました。栗林:第2回は、デジタル補綴の基礎、睡眠時無呼吸症候群についてです。デジタル機材はおおむね高額です。失敗したくないと誰しも考えているのではないでしょうか? 「デジタル技工の基礎」から始まり、「目的に応じてどのタイミングで、何を基準にメーカー、機材選定をすればよいのか」、この辺りの基準を理解することができるようになっています。これからデジタルラボを開業、デジタル機材を導入しようと考えている方にはお勧めの内容となっております。 第3回は、3Dプリンターの現時点での到達点、デジタルデンチャー、インプラントについての内容が中心となります。実際、講師の荒井先生がゼロから検証した実例がベースになっていますので実践的です。和田匡史 Masashi Wada徳島県開業:和田歯科医院MID-G代表理事
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