デンタルアドクロニクル 2023
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Quint DENTAL AD Chronicle 202336 補綴医である山﨑長郎先生と矯正医である尾島賢治先生(ともに東京都開業)によるインターディシプリナリーアプローチは、2019年の日本臨床歯科学会総会例会で尾島先生がアライナー矯正治療に関する講演を行ったのをきっかけに、連携をとるようになったとお聞きしました。睡眠時無呼吸症やさまざまな合併症に対して気道を可視化することで、歯科からプレゼンスを発揮できるはずです。 そこで、気道解析ソフトウェア「SICATエアー」がもたらす可能性と今後の展望をうかがいました。山﨑:私たち歯科医師は、主に患者さんが口から食べられることや口腔内環境を清潔に保つサポートをすることで患者さんの健康の維持に貢献しています。しかし、健康の維持は口腔内から山﨑長郎 やまざき・まさお東京都開業日本臨床歯科学会理事長のアプローチのみで完結するものではありません。まさに、早期発見・治療が求められる睡眠時無呼吸症は医科のみでの対応は困難なケースが多い分野です。睡眠時無呼吸症に限らず、医科だけでの対処が困難な患者さんが歯科医院に来院されるケースは、今後増えていくでしょうね。尾島:私は矯正専門医ですが、実際に睡眠時無呼吸症で悩んでいる友人が身近にいたことやそれを主訴に来院してきた患者さんがいたことが、気道を見るようになったきっかけですね。ヨーロッパの学会でも演者の1人が気道について言及していまして、海外でも気道は1つのトピックになっています。 近年、医科と歯科の連携が注目されていますが、定期的にメインテナンスで来院することがスタンダードな歯科において、患者さんの口腔だけでなく全身の健康をチェックできる歯科の役割は大きいと思います。患者さんのQOLの向上に貢献歯科による睡眠時無呼吸治療気道解析ソフトウェア 「SICATエアー」歯科のプレゼンスを発揮する山﨑長郎尾島賢治

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