デンタルアドクロニクル 2023
46/188

日本アライナー矯正歯科研究会の進化と発展2023れるCBCT像を併用したClinCheckを用いたアライナー矯正治療や、TADs、DMSEといった矯正補助器具とアライナー矯正治療の併用、マルチブラケット治療と院内製造アライナーによるハイブリッド矯正治療についても語られた。 最後はRavindra Nanda氏(コネチカット大歯学部矯正歯科名誉教授)がこれまで登場が待たれていた熱による形状記憶機能をもつ新アライナー用材料・Graphy®の材料特性について解説するSoo-Jin Kim氏。熱による形状記憶機能をもつ新アライナー用材料・Graphy®を用いた矯正臨床について症例供覧するHwa Sung Chae氏。Nemoソフトウェアを用いた院内製造アライナー矯正治療の最新情報について伝えるCurro Segura氏。44María José Viñas氏は、院内製造アライナーによりコスト、質、時間を歯科医師がコントロールできることを強調した。CBCT併用のClinCheckを用いた抜歯治療についてメソッドと症例を供覧するYau Yi Kwong氏。Benedict Wilmes氏は歯科矯正用アンカースクリューの安定する植立箇所とアライナーとの併用による矯正歯科治療について語った。ライブ登壇し、アライナー矯正治療においてこれまで確立されてきたエビデンスと、次世代のアライナー矯正治療としての存在感を増す院内製造アライナーの展望について解説した。氏は、「どの装置を使うにしても、そしてどのように矯正歯科が進歩しようとも、つねにエビデンスに基づくこと、クリニシャンかつ科学者であることが必要である」として講演を締めくくった。より展開とバリエーションが感じられた院内アライナー矯正治療 世界における院内アライナー矯正治療の潮流は、昨年よりもさらに広がっているようであった。模型の不要な院内製造アライナーは、現在多勢を占め

元のページ  ../index.html#46

このブックを見る