デンタルアドクロニクル 2023
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日本アライナー矯正歯科研究会代表京都府開業タキノ歯科医院も切り離せない関係だと思います。さらに、アライナーには今までになかったメリットもたくさんある。患者さんをしっかり治す過程で、治療計画のなかにアライナー矯正を取り込んでいくことは、もう必要不可欠なところに来ているなと感じています。 その反面、アライナー矯正を適用する場合の注意事項もいろいろあると思います。今回、先生にはそんなお話もうかがいたいですし、私のペリオドンティストとしての考えもお伝えできたらと思っています。尾島:ぜひよろしくお願いします。ペリオなどの治療時に矯正が必要なケースは多い日本アライナー矯正歯科研究会の進化と発展202348彼がそのほとんどを教えてきました。このMalekian先生と一緒に働いている奥様がペリオドンティストで、そのため先生のオフィスではペリオの成人患者さんのアライナー矯正を多数手がけていました。その治療がものすごくきれいなんですね。 以前は、多数歯欠損やインプラントの症例ではアライナー矯正は難しいと思われていましたが、最近では術前矯正でアライナーをされるケースが増えています。アライナーは、ブラケットと違い取り外せるので清掃性が良く、ペリオの方でも安心です。瀧野:私もペリオやインプラント治療とアライナー矯正は、ものすごく親和性が高いのではと考えています。アライナー矯正をされるのは成人の方が多いと思いますが、そのなかにはペリオや欠損の方も多数いるわけで、切って尾島:ペリオの治療前やインプラントの埋入前に「ここだけでも矯正できたら」というケースは、臨床実感として 矯正医である尾島賢治先生は、アライナー矯正とペリオ(歯周病)やインプラント治療との親和性は高く、より質の高い治療を患者さんに提供するためには、その連携が不可欠と考えています。今回、JIADS(日本先進医療研修機関)前理事長で歯周治療の第一人者としてご活躍の瀧野裕行先生に、両者の連携による取り組みの重要性や、今後期待される成果や可能性について、お話をうかがいました。(編集部)ペリオやインプラント治療とアライナーは親和性が高い尾島:ちょうど2022年の11月中旬からインビザラインの講演会でスペインとイタリアを訪問していました。その際、スペインで一緒にセミナーをしたKamy Malekian先生は、同国のインビザラインの第一人者で、ここでは尾島賢治氏瀧野裕行氏アライナー×ペリオの近未来瀧野裕行先生と語る

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