デンタルアドクロニクル 2023
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ぺリオ理事長 三林栄吾 Eigo Mitsubayashi日本デジタル矯正歯科学会設立の経緯と展望 現在、歯科用コーンビームCT、口腔内スキャナー、CAD/CAMあるいは3Dプリンターなどのデジタル化が進んでいる。そして、個々の患者医療データを統合する動きも加速してきている。また、他科との連携のインターディシプリナリーもデジタルデータによって容易になってきた。 しかしながら、デジタルワークフローやシミュレーション方法、歯科用コーンビームCTなどの診断知識を、基本から学ぶ機会がほとんどないのが現状である。 現在は、ネットの情報量が膨大で、情報を取捨選択する能力が必要である。簡単に情報が得られる反面、その情報が正しいのか?などきちんと整理する必要がある。 デジタル化すれば、矯正治療の根幹である診断なしに正しい矯正治療ができるわけではなく、デジタル矯正診断の理解と実践普及が重要だと考えられる。 デジタル化の大切なことに、他のデバイスとの連携やソリューションの拡張性がある。そして、矯正治療の新しい波であるアライナー矯正は、デジタル化により、全顎的な矯正治療の可能性と適応症例を広げることができるようになった。アライナー矯正は特に進化早く、新しい知識を常に学んで行く必要がある(図1)。しかし、透明なアライナー型矯正装置は、審美性・口腔清掃性が高く、82講師が語るプロフィール 1987年、愛知学院大学卒業。1987年、神奈川歯科大学総合診療科勤務。1989年、神奈川歯科大学矯正科(現:成長発達学科矯正学部門)勤務。1992年、みつばやし歯科・矯正歯科クリニック開院。現在、シュアスマイル研究会の会長も務める。Basicマネージメントエンド矯正(アライナー含む)Advance補綴・咬合インプラント予防デジタル歯科図1 新しいデジタル矯正分野は、急速な進化をしており、アライナー矯正は特に進化早く、新しい知識を常に学んで行く必要がある。日本デジタル矯正歯科学会(Japan digital orthodontic society:JDOS)は、デジタルソリューションを用いてデジタル矯正治療に関する学術および研究発表をすることで会員相互ならびに国内外との連携、協力団体との交流を深めていきます。国民に対しては、安全、良質なデジタル矯正歯科医療の普及をもって、健康増進および福祉の向上に貢献することを目的とします。デジタルの融合を目指して―臨床力アップ  に直結! 話題の研修・セミナー情報!一般社団法人 日本デジタル矯正歯科学会―世界の矯正歯科治療と

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