デンタルアドクロニクル 2024
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荒井:デンツプライシロナに対しては、高級で洗練されていて、みんなが憧れるブランドというイメージがあります。そのみんなが憧れるイメージは保ちつつも、今後はデジタル化を進めることによって、だれもがデンツプライシロナの製品を使用できる気軽さも両立していただければと考えています。 なぜなら、今後、人口が減少していくなかでより効率的な仕事の仕方が求められていき、また、SDGsの観点からペーパーレスの仕事が求められていくなかで、デジタルデンティストリーはより重要になっていくのではないかと考えています。Prime Solutionsによって、よりシンプルで、より効率的で、患者さんにとってメリットがある歯科診療が、老若男女誰にでも可能になる未来を期待したいですね。インハウスでもアウトソーシングでも、ともにメリットがあるシステムQ1安藤:CERECシステムの特筆すべきところは、デジタルインプレッションからミリング加工で補綴装置を完成させるまでの工程を、インハウスで完結させることができることだと考えています。その過程のなかで歯科技工士がかかわることもありますが、歯科技工士がかかわらずに歯科医師だけで完結させることもできます。日本の開業医は一般臨床歯科医師が多く、歯科技工士人口が減少傾向にあるなかで歯科技工士を確保することが大変であることも踏まえると、院内で補綴装置製作を完結できるシステムは大きな需要があるのではないかと思います。これは医院にとってもコスト削減というメリットがありますが、患者さんにとっても治療をスピーディーに終了することができるというメリットがあります。 一方で、CERECシステムのメリットはインハウスだけにとどまりません。たとえば、Primescanを口腔内スキャナーとしての機能のみで使用したい場合でも、Primescanでスキャンしたデータを外部に提供することで、アウトソーシングで補綴装置を製作することができます。口腔内データを用いて補綴装置を製作することで、従来のように歯科技工士が模型を製作して、ワックスアップして、鋳造して……という工程がなくなり、労働時間の短縮が期待できます。また、たとえばフルタイムで仕事ができない女性の歯科技工士が、テレワークでCADソフトの設計をすることもできる。そ27CERECシステムがもたらす歯科医師および患者のメリットを教えてくださいDentsply Sirona × 荒井昌海& 安藤壮吾  巻頭特集2安藤壮吾Shogo Andoなみき通り歯科矯正歯科Primeprint歯科専用に開発された3Dプリンタープリンティングプロセスおよび後処理プロセスを自動化・簡素化して生産性を向上させた歯科専用の3Dプリンティングソリューション。

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