前から3Dプリンターを使用しているのですが、他のシステムと比較して、Primeprintは臭いもなく、清潔で、かつ安全に使用できるのは大きなメリットだと思います。あとは、造形する際に必要なサポート材もベストな位置に簡便に付与できるので、初心者でも扱いやすいこともメリットです。抜歯即時埋入のために開発されたインプラントQ4安藤:DS PrimeTaper(プライムテーパー)は、従来のAstra Tech Implant System EV(アストラテックインプラントシステムEV、以下、EV)と比較して、抜歯即時埋入を意識して開発されたインプラントだと考えています。フィクスチャーの表面性状はEVから変更はないと思うのですが、初期固定が得やすい形状になりました。埋入トルクはあまりかからないのですが、ISQ値は高い数値を得ることができます。実際に使用してみても、抜歯直後の脆弱な抜歯窩に対して、しっかりとフィクスチャーが食い込んでいるという肌感覚でした。 インプラントの抜歯即時埋入手術に関しては、エビデンスが積み重なり、さまざまな手技が確立されてきたことで、これからより適用範囲が広がっていくのではないかと考えています。そのなかで抜歯即時埋入のために開発されたインプラントであるDS PrimeTaperには大いに期待しています。 ですが、それだけではなく、高い初期固定が得られるDS PrimeTaperは、抜歯即時埋入以外のシチュエーション、たとえば待時埋入においてもEVと同様に活用できます。つまり、抜歯即時埋入でも待時埋入においても安心して使用できる汎用性に富んだインプラントだといえます。もちろん、現在EVを使用している先生方は非常に使用しやすいのではないでしょうか。時代のニーズに合わせたサービスを提供し続けて欲しいQ5安藤:デンツプライシロナは、これまで口腔内スキャナーやミリングマシン、CTなど、ハード面で時代のニーズに答え続けてきた企業だと考えています。それに加えて今回のPrime Solutionsでは、Google クラウドプラットフォームという大きなシステムを背景にしたDS Coreというソフト面の新しいサービスを立ち上げました。これは非常に画期的だと考えています。情報伝達・共有という面でいえば、今後は歯科界だけではなく、医科など他の職種との情報の連携がマストになってくる時代だと思っています。クラウドというひとつのプラットフォームにあらゆるデータを集約することによって、その連携が行いやすくなると期待しています。 また、今後、クラウド上に情報をアップデートすることによって、今までチェアサイドで行ってきたデータの保管をすべてクラウド上でできるようになれば、ハードディスクを所持せずに今まで以上のデータ量を管理できるようになるわけです。その結果、デンツプライシロナがこれまで強みにしてきたハード面に関しても、相乗効果でますます活きてくるのではないかと思います。 今後に関しては、これまでの歯科界はどうしても治療に対する比重が大きかったですが、現在では予防の重要性が重視されるような時代にシフトしてきていると感じます。時代のニーズに答え続けてきた企業がデンツプライシロナなので、今後も時代のニーズに合わせたサービスを提供し続けて欲しいと考えています。29“Prime”を冠した新しいインプラントシステムDS PrimeTaperの特徴を教えてくださいデンツプライシロナに今後期待することは何ですか?Dentsply Sirona × 荒井昌海& 安藤壮吾 巻頭特集2DS PrimeTaperの臨床例(写真提供:Dr. 安藤)
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